初めての船釣り「用語」道具編
ここでは、今一度基本に戻って「用語」を学んでいきたい。
筆者は関東圏がフィールドなので、地域によって呼び名が変わったりするので
一般的とお考えいただきたい。
船釣りに限らず、釣りには様々な釣りの用語が存在する。
海での釣り、川や渓流での釣りでも共通用語はあるので覚えておこう。
「竿(ロッド)」
日本ほど多種多様な竿が作られている国はない。世界一と言って良い。
材質はグラスファイバー製、カーボン製、竹製とあり、
現在では軽量で反発力に優れるカーボン製が主流。
「リール」
釣り糸を巻き取る(もしくは出す)道具。色々な種類があるが、
一般的なスピニングリールと、両軸リール(ベイトリール)、
電動リールなどがあり、大型をつる電動リールは数十万もする。
渓流釣りではフライリールというものある。
「道糸」
糸には二種類ある。リールに巻いてあるのが道糸(ライン)。
ナイロン製が一般的で、見やすいように色が付いている。
この道糸には鈎は結ばない。
釣り糸に使用される素材は
・ナイロンライン
他の素材に比べて安価に購入できる。伸びがあり素材が軟らかく
クセがつきにくいため、一般的にはリールスプールに巻いて
道糸として使われている。弱点は劣化が早いこと。
・フロロカーボンライン
比重が高く劣化が少ないのと、根ズレなどの衝撃や摩擦にも強いため、
海中に絶えず入っているハリスやリーダーラインに使用される。
道糸として使用されることもあるが、ラインが硬く巻きグセが
つきやすいため大きなリールで使用される。
・PE(ポリエチレン)ライン
PEラインは一番新しく採用された素材で、
ルアー釣りや船釣りで多く使用されている。
特に海ではタナを正しくとらなければならないので、
ラインに配色がされ10mごとに色が変わり
1mごとの節に色が付けられている。
「ハリス」
鈎を付けるのは専用の糸でハリスという。
透明のため魚から見えにくく強度も優れており高価。
現在はフロロカーボン(透明の炭素繊維)が主流。
「鈎」
エサを付け魚の口に掛けるのが鈎(フック)。
鈎は細くても丈夫な材質の鉄で作られており、鈎にはカエシ(あるいはモドリ)
といって、いったん刺さった鈎が抜けないように銛の先のように
カギ状に加工されている。
逆に魚を釣ってから直ぐに放す、キャッチアンドリリースでは
このカエシがないものがある。スレ針、バーブレスフックと言う。
「オモリ」
鉛でできた釣り用のオモリ(ウェイト)。
鉄より比重があるため、小さくても重さがある。
鉛なので海水にも錆びないという利点もある。
大小様々でオモリの用途は魚のいるところまでエサや仕掛けをより早く届ける、
または潮の流れに負けないようにエサや仕掛けをその場に止める等が目的。
「ウキ(フロート)」
軽い木やプラスチックでできている。魚がエサの付いた鈎をくわえて泳ぐと、
糸が引かれてウキが沈み、魚がエサを食べたことがすぐ分かる仕組み。
ウキをつける事でエサや仕掛けは浮力で沈まず、一定の深さをキープできる。
黒鯛やメジナ、ヘラブナなど数百種類のウキが存在する。
「サルカン」
道糸とハリスや、ハリスとオモリをつないだりするのに使う
小さな連結金具(スイベル)。回転するように作られており、
糸のよれが少なくなる工夫がしてあるため、
撚りが戻る=ヨリモドシという言い方もある。ワンタッチで脱着できるスナップが
ついたスナップサルカンというのもある。道具箱には必須アイテムだ。
「タモ(玉網)」
魚をすくう網。船釣りでは、船にタモが用意されているが、
それ以外は自分で用意しなければならない。
なくても大丈夫でしょって時に限って大物が掛かるもの。
ボートや川、渓流用のもち手の部分が短いものから、
磯や堤防からすくえる伸びるタイプもある。
「てんびん(天秤)」
釣り天秤とは、船釣りや投げ釣りに用いる
金属製のアームとオモリで構成された道具のこと。
仕掛けが絡みにくい状態で、狙ったポイントまで送り届けることができ、
魚のアタリや地形変化などの情報をとらえやすいメリットを持っている。
「カゴ」
カゴとはコマセやマキエを入れる入れ物のこと。
このカゴをポイントへと届かせることで、
そのポイントの広い範囲へと餌が撒かれる。
そして鈎につけたサシエや餌にお魚を誘導して釣り上げることができる。
魚の種類、水深、潮流、釣り方でビシカゴを使い分ける。
種類がありすぎるので、ここでは船釣りに特化したものをあげる。
アジやイサキなど、コマセの煙幕に飛び込んでくる魚には「ビシカゴ」が合う。
針金を編んだもので、下に鉛の錘がついている。
アンドンビシは網目でミンチ用、横目ビシはオキアミ用で
編み方が横目のみで網目がアンドンビシに比べ大きい。
真鯛、イナダなど、タナが一定せず、ある程度棚の幅を必要とし
コマセの帯を作る釣りは「ブラビシ」が合う。
素材はプラスチックで同じく下部に錘がある。
上下に開口部があり、魚の食い気や潮の流れにあわせてや開閉の調整ができる。
「ステン缶」はワカシやイナダのカッタクリ釣りなど、
ある程度大き目のオキアミをパラパラと
出して誘うことができる。購入時には蓋の開閉が甘くないか確認が必要。
たまに海中で蓋が開いてしまうことがある。
「ロッドキーパー」
ロッドキーパーとは船べりに竿を固定しておくための器具。
竿を水平にした状態で魚のアタリを待ったり、竿を立てておくこともでき、
ロッドホルダー、竿掛け、竿受けなど色々な名前で呼ばれる。
船のサイズによっては、あった方がスペースを確保できたりする。
また、コマセ釣りのような作業が増える釣りは、
ロッドキーパーがあった方が手返しがよく出来る。
「尻手ベルト(ロープ)」
気をつけなければならないのは、ロッドキーパーに装着したと思っていたら、
正しく装着されておらず、魚がかかったり、何かの弾みで
竿が海に落ちてしまうことがある。高価な竿やリールを海の藻屑にしない為、
竿のお尻部分にロープを結びつけるアイテムだ。
「タックルボックス(バッカン)」
船釣りはそのときの状況に応じて、仕掛けや錘などを変えたりする。
また、海の天気は変わりやすく、突如雨になることもあるので、
雨カッパなどの装備も必要。その他、上記に述べた
コマセカゴやロッドキーパーなどを入れるため、
持ち運びしやすい道具箱はあると便利だ。
「クーラーボックス」
釣った魚の鮮度を保つ為だけでなく、飲み物や食料を冷やしておいたり、
これもまた必須アイテム。船宿さんによっては魚を発砲スチロールに入れてくれ、
配送もやってくれる所もあるが、船の上では発砲スチロールは
風で飛んでいってしまうので持ちも込めない。
また、アジなど小型の魚をいれるクーラーボックスに
ワラサやカツオ、マグロは入らない。保冷力や機能、大きさをよく考えて買おう。
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